より美味しいお茶を目指して
「お茶」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
急須、湯呑み、豊かな香りを含んだ湯気。日本の伝統でもある緑茶は、元々は「温かなお茶」が一般的でした。健康志向の高まりと技術向上により、ペットボトル入りの冷茶が大衆化したのはごく最近のこと。遙か昔に日本に伝わったお茶は、現在も進化を続けています。
私たちは「もっと美味しいお茶がある」と確信しています。
丁寧に淹れられたお茶が他と比べものにならない程美味しいように、すべてのジャンルのお茶にその可能性があるはず。そういった想いが原動力となり、お茶レシピ開発は進められています。
お茶の試飲会を開催しました!
今回の試飲会は、「若い人が好きな味をさぐる」をテーマに、静岡商業高校の女子高生を対象に実施。温茶と冷茶の飲み比べや冷茶のハーブティー、エスプレッソなどのお茶の新レシピを携え、流行の発信源である女子高生の本音を調査しました。
浅蒸し、深蒸しの茶葉を湯と冷水で煎れて飲み比べる
お茶の産地や湯の温度で、どのくらい味が変わるのかを実感してもらいました。弊社は川根の浅蒸し茶を用意。山亜里製茶さんの深蒸し茶との飲み比べで、より味の違いがわかりやすかったのではと思います。
牧之原産のつゆひかりで飲み比べてもらいました。さわやかな香りと鮮やかな緑色の水色(すいしょく)で、濃い旨みを感じるお茶です。私達が当たり前と思っていたことも、若い人たちの反応を聞いてみると新鮮でした。
同じ茶葉でもお湯で入れるのか水出しにするかで変わる味の違いを経験しました。飲みやすさが全く逆転してしまうことに、少し驚いたようです。大人よりも渋みを敏感に感じるため、どちらも渋み、苦みが少ない方を好んでいました。茶葉の違いでは、浅蒸しの方が飲みやすかったようです。
粉末茶と茶葉で入れたお茶を飲み比べる
若い人に試飲してもらうことで、来店客とは違う意見が聞けることを期待してきました。まずは粉末や水出しのティーバッグなど、飲みやすいと思うお茶から親しんで欲しいと思います。
どちらも「やぶきた」ですが、茶葉の方は一番茶を、粉末は二番茶を使用。粉末は水の中をお茶の粉が浮遊している状態なので、それを粉っぽいと表現する生徒もいました。茶葉の方がお茶の味が全て抽出されるので苦みも渋みもあり、生徒たちにとっては、粉末の方が飲みやすさで勝ったようです。
緑茶とハーブのブレンドの可能性を試す
高校生ではまだ味覚が若いため、いろいろな味を感じ、ハーブティーは苦手という子も多いと思います。その敏感な味覚で感じてもらったことを、これからのお茶作りの参考にしていきたいです。
Aのお茶は、花粉症の軽減や利尿作用などがあり、すっきりとした飲み口。Bのお茶はローズヒップの美肌効果で女性に人気のハーブティー。Cのお茶はほうじ茶をチャイ風に仕立てたもので、まだ試作段階。生徒たちにはシナモンが利いたCのお茶が、比較的飲みやすかったようです。
B(問屋) to C(顧客)のサポートの一環として開催された、今回の試飲会。県立静岡商業高校で、緑茶の研究や企業とのコラボで商品開発を手がけるゼミ「SEISHO TEANS」のメンバー5名と家庭部の生徒が参加しました。大人とは違う若い味覚では、お茶の苦みや渋みは苦手なようでしたが、どの生徒たちも自分の舌で味わったお茶の感想を、自分の言葉で伝えようとしていたのが印象的でした。
産地、製法、淹れる湯の温度で変わるお茶の味や、手軽に飲める粉末茶と茶葉で入れた味の違いなど、飲み比べることでそのバリエーションの多様さや、お茶が持つ様々な魅力を若い世代に伝える機会にもなったようです。これからのお茶市場の拡大に期待ができる商品についても、生徒たちの意見を取り入れることで広い世代に受け入れられるものにするのか、世代を絞ったものにするのかを検討できる、有益なヒントを得られた試飲会になりました。
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