日本の伝統である、茶。
歴史は古く、茶を飲む習慣が生まれたのは約1200年前の平安時代に遡ります。そして、かの有名な千利休が登場し、茶の文化を発展させ、江戸時代にはごく限られた階級の人だけでなく庶民にまで浸透しました。“おもてなし”の心を大切にする日本人。私たちの精神をより豊かにしたのは、茶の文化があったからではないでしょうか。
茶道の本来の目的は「人をおもてなしする心の美しさ」です。
「和」 お互いに心をひらいて仲良くすること。
「敬」 お互いに敬い合うこと。
「清」 目に見える清らかさではなく、心の中も清らかであること。
「寂」 どんな時でも動じない心を持つこと。
その精神に基づき、茶を振る舞う茶室には、茶碗や茶筅などの茶道具、花瓶、掛け軸など、何人もの職人が魂を込めて、生命を吹き込んだ作品が存在しています。
そんな茶文化を支える職人たちの目線を通じて、素晴らしい作品の数々を知っていただければ幸いと存じます。